為替相場を分析するには、通貨の相関性を見る必要があります。
本記事では、有事の米ドル買いなど、米ドルが中心となって相場が動いた時のテクニカル分析は通用しない理由を紹介します。
米ドル軸で相場が動くとどのような懸念があるのか、過去事例をもとにした相場状況などを詳しく解説していきます。
この記事の目次
米ドル起点で相場が動いた時の懸念
アメリカの法廷通貨である米ドルは、世界の基軸通貨とされています。
アメリカは世界トップの経済大国であり、その通貨である米ドルも最も取引量が多いです。
FXの世界では、USD/JPY(米ドル/円)といったように、2国間の通貨ペアの売買動向を分析します。
これが、米ドルと日本円で交互に売買されるような状況であれば良いですが、相場状況によっては米ドルのみの売買が強くなって動くケースもあるのです。
その際に懸念される事を見ていきましょう。
テクニカル分析が通用しにくくなる
FXでは「テクニカル分析」と「ファンダメンタル分析」の2種類に分けられます。
- テクニカル分析は、相場の過去統計や売られすぎ・買われすぎの判断で分析をする方法
- ファンダメンタル分析は、国ごとの経済状況や経済指標をもとに投資家心理を分析する方法
主に上記の2種類に分類されますが、多くの個人投資家はテクニカル分析を用いています。
米ドル起点で相場が動くという事は、このファンダメンタル分析のトレーダーによる売買が活発になる可能性が高いということです。
アメリカは世界トップの経済大国であることから、貿易などで世界経済に大きな影響を与えます。
同様にアメリカの経済指標なども意識されやすく、ファンダメンタルで投資をする方が増えるのです。
為替相場はテクニカルトレーダーとファンダメンタルトレーダーの絶妙なバランスが重要ですが、米ドル起点で相場が動くとファンダメンタルトレーダーの力が強くなっていると言えます。
これは米ドル起点だけでなく他の通貨を取引する際も重要で、通貨ペアでのパワーバランスが崩れた時は注意が必要です。
機関投資家による介入の可能性
米ドル起点で相場が動くと、機関投資家による介入が考えられます。
機関投資家とは多額の資金力がある投資会社や金融機関、または企業を指しており、市場に参入することで大きな相場変動を巻き起こすものです。
機関投資家は経済大国であるアメリカに集中している傾向にあります。
またその中でも、米ドルの動向には目を見張っているとされており、相場を動かす起点となりやすいのです。
個人投資家が最も注意しなければならないのが、このような機関投資家の介入です。
このケースでは、ファンダメンタルでもテクニカル分析の両方ともに通用しないギャンブル相場となってしまいます。
仮に、米国雇用統計でアメリカの失業率が大幅改善したとしても、機関投資家が多額の米ドルを売ってしまえば、その結果暴落に繋がるのです。
通貨の相関を見て明らかに米ドル起点で相場が動いている時は、機関投資家の介入を疑って慎重に取引しましょう。
米ドルが軸となって相場が動くケース
米ドルが基軸となって相場が動くケースには、様々な要因があります。
次は、過去事例などをもとにしながら要因について見ていきましょう。
有事の際の米ドル買い
為替相場には、リスクオン・リスクオフという言葉があります。
- リスクオン:「変動の激しい通貨を買い」「安全な通貨を売る」
- リスクオフ:「安全な通貨を買い」「変動の激しい通貨を売る」
下のチャート画像をご覧ください。
これは、2020年にコロナウィルスの世界的感染拡大が始まった際のGBPUSD週足チャートです。
赤い枠で囲ったポイントで大きく下落している事が分かります。
米ドルは、安全資産との認識が強く買いが集中し、ポンドなど値動きの荒い通貨(リスクのある通貨)は売りが集中しました。
このように、同じ通貨でも特性が全く異なっており、コロナショックのような有事の際には米ドルが真っ先に買われる傾向にあるのです。
世界的に影響の大きいニュースがあると、米ドルの買いが増して大きく動く懸念があるので注意が必要なのです。
テクニカル分析の通用しにくい相場になりやすいです。
米長期金利の影響
2021年は1年を通して、ドル円(USD/JPY)が大きなトレンドを作った年でもありました。
2021年のスタートは102円台であったにも関わらず、年末には116円台に突入する勢いとなりました。
当然円売りの力も働いたのですが、年始から3月4月にかけては米ドルが基軸となって相場を動かしていたのです。
これは、アメリカの長期金利が大きく影響しています。
米長期金利の上昇に伴った、ファンダメンタル投資家の米ドル買いが進み、他の米ドル関連ペアでも大きな動きを見せたのです。
またそれに際して、アメリカのFRBが追加経済緩和やワクチンの普及を進めたのも上昇の背景となりました。
このような相場で過去統計に基づいたテクニカル分析で勝負をしても全く意味を成さなくなります。
また、金利だけではなく、株式市場の動向とも連動するケースはとても多いので注意していきましょう。
<参考サイト>
- 米国の長期金利上昇を理解する (国際通貨基金)
- 米長期金利の上昇は、日本にとって良いサイン (大和総研)
米ドルの一時的な需要過多
世界的なマーケットでは、米ドルを介して取引されるケースが多いです。
海外旅行に行く時のように、日本円を行先の通貨に交換するという場面を思い浮かべて見てください。
通貨を多くの方が交換しだすと、一時的に米ドルの需要が多くなります。
これは個人間だけではなく、企業や政府が絡むことで米ドルが基軸となり相場が動くケースが多くなる仕組みです。
代表的なものとして、ゴトー日というものがあります。
ゴトー日とは、5と10のつく日という意味で、銀行や企業の決済日となりやすい日を指したものです。
【関連記事】東京仲値トレードはゴトー日が狙い目!?注意点と狙い方を解説
日本時間の朝10時頃の仲値が決まる時間に向けて、企業が日本円を米ドルに換える動きがあることから、一時的にUSD/JPY相場が上昇するというパターンとして有名なものとなっています。
これはあくまでも日本の例ですが、他の国でも金融危機や貿易の問題で米ドルの需要が高まると、各通貨で米ドル基軸で動いてしまう可能性があるのです。
ゴトー日のように事前に決まっているものであれば良いですが、他のパターンで米ドルの需要が高まるという事を予測できる人はいないでしょう。
そのため、チャートを監視している最中に米ドル起点で相場が動いたら懐疑的な視点を持つことが重要となります。
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